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君がいるから

第3章 作戦

関係者パスを首から下げて
収録前のスタジオの隅に立つ

昨夜の電話が気になってはいたけど
あくまでも仕事
割り切って対応しないと

そう思いながら
5人のトークや表情や観客の様子を
必死に文字にする

今日のアナタは
赤みの多いチェックのシャツの上に
紺色のカーディガンと濃い色のデニム

なんか相葉さんらしくてかわいいな…と
思ってしまう

収録中の声が聞こえてくるたび
電話で聞いた、鼻にかかった柔らかい声が
耳の奥で何度も再生され
ドキドキしてしまう…

今日も帰り際に声をかけてくるんだろうか

近づく収録終わりの時間…

アナタは私に気づく様子も
話しかけてくる気配も無くて…
緊張は意味のないものになった

あっという間に収録が終わり
5人はスタジオを出ていってしまった…

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