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君がいるから

第10章 ごめーん…

さっと作った焼きうどんを
美味しそうにほおばりながら
アナタはずっとニコニコしている

「車じゃなかったらビールでも飲みたい気分だよ」

酔った美雪ちゃんが見れるのに…と
ぶつぶつ言ってる

「しばらくお酒はいいです…」
「なんで?可愛かったのに♪てか、敬語!!」
「あ、ごめんなさい…」
「慣れるまでは時間かかるかなぁ…?」
「たぶん…」

ごちそうさまー♪と言って
私が食べ終わるのをじっと見ている
食べ終わると私のお皿まで運んでくれて
鼻歌混じりでお皿を洗ってくれた

「ありがとう。助かっちゃうな」
「今度は俺が何か作るよ?」
「ホント!?じゃあ…翔くんに作ってたパスタ食べたいなー」
「あぁ、あれ?いつでもいいよ♪」

楽しみだなって思ってると
アナタはむふふふ♪と近寄ってきて
「いつにする?」
とまたギューって抱き締めてきた

「く、く…苦しい(笑)」
「あひゃひゃ♪ごめんごめん(笑)つい(笑)」

おでこをくっつけて笑っているアナタの目

こんな近くで見れるなんて
私…世界でイチバン幸せものかも…

キスしてほしいなって
願いを込めてゆっくり目を閉じる

私の気持ちをわかってくれてるハズなのに
アナタは意地悪…

さっきから
おでこや頬や鼻の頭にチュッとするだけ…

それも嫌じゃない…けどね…

今は…
そんな風にじゃれあう気分じゃ
なくなってるの…

どうしよう…
また『帰らないで』って言ってみる…?

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