テキストサイズ

無防備に恋をした僕ら

第3章 最後の言葉にさよなら



逸留は、だよなっ、と笑った。

そのとき、昼休み終了のチャイムが鳴り響いた。

逸留のほうを見ると、わざとらしく上目遣いで見つめ返してくる。…逸留のほうが背高いのに。


「…どうする?戻る?」

「え、…それ、俺に訊く…?」

「ふは、そうだよな」


うん、と頷くと、腕をぐいっと引っ張られた。と同時に、ぶつかる唇。

春の日の日差しが、じわじわと頭、身体を温めていく。そのせいか、頭がくらくらした。


「っわ、凛…?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ