
無防備に恋をした僕ら
第1章 僕はひどく欲張りで
肩を上下しながら、呼吸する。
とにかく逸留の顔が見れなくて、顔を背ける。
「凛、どんだけ溜まってるの?もしかして、ひとりでしたことない…とか?」
ひとりで…?なにを?
疑問に思って逸留のほうを見る。
「え、自慰とかわからないんだ。じゃあイくのも初めてだったわけ?」
「……たぶん」
「…うわあー…凛、清らかすぎだろ、純粋すぎっ」
逸留が何か言ってるけど、俺はそれより、下を履いたまま出したから、気持ち悪くてしょうがない。
それを察したのか、逸留は俺のズボンのベルトに手をかけた。
「染み、ついちゃったな。脱がすよ?」
「えっ、あ、っと…」
戸惑う俺を無視するかのように脱がす逸留。
下着にまで手をかけたので、とっさに身体を起こして逸留から離れる。
