男子高校生が描くエロゲー
第3章 そのエロゲーは
俺がそう言うと、宮はびっくりしたような顔で俺を見る。
「い、いや……だめだって!
お前ん家でやらせてもらってるわけだし……、お前が決めろよ!」
「お、おう…」
ムキになる宮を見て、若干引きながらコントローラを握る。
長髪のやつから丸坊主。緑の髪から金ぴかの髪。
180を越える身長から150もないやつもいる。
どんなやつがいいかねー……。
テンポよく次へ次へと移動していく。ふとその指を止めた。
「……ん、こいつにしよっかな」
「え…なんで?」
「中学の時、好きだったやつに似てるから。」
「え!?」
宮のオーバーリアクションを横目で見ながら、身長や髪の毛まですべて決める。
最後の決定ボタンを軽く押すと、真っ黒な画面になってしまった。
「え……ちょ、え……。
お前……誰が好きだったんだよっ!」
「…岡崎だよ。」
前のめりになった宮は、『岡崎』の名前を聞いて、頭をかかえてなぜか悔しがる。
「く…かぁぁあ……あいつかぁ……」