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少女は生きていく

第1章 いつもと変わらない幸せだった日々

学校への通学手段は主にスクールバスだ。家から1kmほどにそのバス停がある。バスには親友のレスリー・ノリスが手を振っているのを見つけ,レスリーの隣に腰を下ろした。後ろにはテイリーの片思いの相手メイソンが楽しそうにしゃべっている声を聞き,何故レスリーがこの席をとってくれたかが分かった。周りは皆彼氏が出来ているのに自分にはいない。そんな小さな劣等感の末に好きになったイケメンなメイソン。テイリーは告白をするという行為こそは出来ないが,いつの日か振り向いてくれることを心の底で祈っていた。

中学校の朝礼はテイリーの苦手なものの一つだ。校長の話こそ長ったらしいが,何より嫌だったのは,後ろから変な目で見つめてくるギャラガーの声だ。ギャラガーが苦手なのではない。そういう性的な対象に自分が加わっていることが嫌だったのだ。

この学校にはプールが校内建設されており,年中プールの授業がある。テイリーは水泳は好きだ。というよりかは水そのものが好きだった。

レスリーと水着に着替えたテイリーは未来がこの授業によって大きく変わることを今はまだ知らずにいた。。。

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