鳴り響く踏み切りの向こうの世界
第3章 検証してみる
踏み切りを渡り左に曲がって五十メートルほど歩くと太陽鉄道東埼線『山谷駅』がある。
山谷駅は今どき珍しく片側にしか改札口がない。つまり東口のみ。噂では地元民の反対があるらしい。あくまで噂だが…
駅前には小さなロータリーがありタクシーが何台か客を待っている。その奥にはラーメン屋と太陽鉄道系列のサンストアそれに時々お世話になるサンブック。そして交番がある。コンビニはない。
典型的な田舎駅だ。
藤城は駅員に時刻表を貰っている。それはまだこの話が終わってはいない事を物語っていた。
『時刻表か…どうする気だ』
『長田…飛び込んだのは何時だ?』
『さぁ…二時半位かな』
自信はない。
『なんだかなぁ…全てがはっきりしないんだよ。よし!乗り掛かった船だ…調べてみるか』
藤城は辺りを見回す。ロータリー奥にある花屋の二階に小さな喫茶店『ロマン』があり、その看板が僅かに見える。藤城の視線が止まる。
『渋い喫茶店だなぁ…行ったことあるのか?』
『いや…ない』
まるで昭和の喫茶店だ。
『成る程…ところで喉が乾かないか?』
山谷駅は今どき珍しく片側にしか改札口がない。つまり東口のみ。噂では地元民の反対があるらしい。あくまで噂だが…
駅前には小さなロータリーがありタクシーが何台か客を待っている。その奥にはラーメン屋と太陽鉄道系列のサンストアそれに時々お世話になるサンブック。そして交番がある。コンビニはない。
典型的な田舎駅だ。
藤城は駅員に時刻表を貰っている。それはまだこの話が終わってはいない事を物語っていた。
『時刻表か…どうする気だ』
『長田…飛び込んだのは何時だ?』
『さぁ…二時半位かな』
自信はない。
『なんだかなぁ…全てがはっきりしないんだよ。よし!乗り掛かった船だ…調べてみるか』
藤城は辺りを見回す。ロータリー奥にある花屋の二階に小さな喫茶店『ロマン』があり、その看板が僅かに見える。藤城の視線が止まる。
『渋い喫茶店だなぁ…行ったことあるのか?』
『いや…ない』
まるで昭和の喫茶店だ。
『成る程…ところで喉が乾かないか?』