テキストサイズ

無題

第2章 始まり(後編)

雅樹の住むアパートは似たアパートが多く立ち並ぶ中の比較的古めの五階建て。

周りのアパートに比べて家賃が安いらしく、理由はエレベーターが無いので急な外階段を4階まで上がる作業が面倒な点らしかった。

少し塗装が剥げた鉄階段からの景色は季節感も無くどこか寂しげで何となく雅樹と雰囲気が似ている気がした。

4階の一番端の角部屋に鍵をさして静かに回す。

カチャ、と静かに扉が開いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ