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無題

第3章 中盤

「旨いッ」

「そうか」

昨日の残りだと言っていたミートスパゲッティを感動しながら食べる郁也を雅樹は可笑しそうに眺めていた。

「そんな急いで食べなくても誰も捕らないよ」

そう言いながら雅樹は郁也の口許をティッシュで優しく拭った。

郁也は何だか自分が一生懸命食べている子どものように思えてきて急に恥ずかしくなって少しペースを落として味わうように食べた。

「おかわりあるけどいる?」

「いる」

雅樹は優しく笑うと食べ終えたお皿を持っていき残りを盛り付けた。

結局残っていた分を全部食べきってしまった。

「次はもう少し多目に準備しとく」

そう言って雅樹は手際よく片付け始めた。

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