無題
第3章 中盤
「…ん―…?…あぁ、上がったのか」
「…」
ゴロリと寝返りをうって、眉間にシワを寄せて眩しそうに目を細めながら郁也を見つめる雅樹の胸に郁也は無言で頭だけあずけてうなだれた。
「…また考え事か?」
「…」
無言の郁也を急かすこともなく軽く郁也の髪を2、3度撫でてからフッと雅樹は笑った。
少し上体を起こして雅樹を見ると、雅樹も肩肘を立てて郁也に視線を合わせた。
「見た目の割りに結構いろいろ気にするんだな」
「…そりゃあ…するだろ、普通…」
「でもさ、…」
「?」
何かを思い出すように目を反らして遠い目をしてから息を整えて再び郁也を見た時の暗い瞳に一瞬呼吸が止まった。
何となく、良くない話な気がする…けど、逃げられる様子でも無く覚悟して雅樹を見つめ返す。
「…俺はさ、男が全くの初めて、ってわけじゃ無いから…その、まぁ…気にすんな」
「…」
ゴロリと寝返りをうって、眉間にシワを寄せて眩しそうに目を細めながら郁也を見つめる雅樹の胸に郁也は無言で頭だけあずけてうなだれた。
「…また考え事か?」
「…」
無言の郁也を急かすこともなく軽く郁也の髪を2、3度撫でてからフッと雅樹は笑った。
少し上体を起こして雅樹を見ると、雅樹も肩肘を立てて郁也に視線を合わせた。
「見た目の割りに結構いろいろ気にするんだな」
「…そりゃあ…するだろ、普通…」
「でもさ、…」
「?」
何かを思い出すように目を反らして遠い目をしてから息を整えて再び郁也を見た時の暗い瞳に一瞬呼吸が止まった。
何となく、良くない話な気がする…けど、逃げられる様子でも無く覚悟して雅樹を見つめ返す。
「…俺はさ、男が全くの初めて、ってわけじゃ無いから…その、まぁ…気にすんな」