無題
第4章 変化(前編)
「おはよ~」
「おぅ」
朝イチからご機嫌の勇治に挨拶を返すと、
勇治がいそいそと近寄ってきた。
「何か最近お前ら仲いいなぁ」
郁也は思わず手を止めて固まってしまった。
不自然な事をしたんじゃないかと
手のひらにじんわりと汗が滲み出る。
「この前の飲み会の帰りで意気投合したんたんだよ」
「そっか」
「…おぅ」
雅樹はお馴染みのポーカーフェイスで
サラリと答えると
勇治と郁也から少し離れた場所で
授業の準備を始めた。
雅樹が去った後、
更に近づいてきた勇治が
楽しそうに郁也に耳打ちをしてくる。
「今日水瀬女学院の娘達と合コンなんだけど郁也も来ないか?丁度一人足りないから頼むよッ」
「水瀬って可愛い娘しかいないって有名だよな?どこで知り合ったんだよ?」
「妹に頼み込んだ」
「はぁ?美保ちゃんに?何で?」
「だって可愛い彼女欲しいじゃん!」
「まぁそうだけど…」
いつもなら飛び付く話題なのに
少し迷ってしまう。
斜め後ろをチラリと覗くと
何も知らない雅樹は飛鳥と談話していた。
落ち着かない様子の郁也を
無言で見つめた後に勇治は話を進めてきた。
「おぃ郁也。俺たちのこと水瀬の娘が何て言ってるか知ってるか?」
「さぁ…」
「ホモ大学って言われてるんだぜ!?」
思わずギクリ
となって
背中にひんやりとした嫌なもの
が走った気がして
郁也はぶるりと小さく震えた。
再び出てきた手汗を握りつぶす。
「あり得ないだろーッ!?確かに男は多いけど女子だって少しはいるのにさぁ…だからさ、そんなキモい誤解は解いて女子と戯れようぜッ」
「わ、わかった…」
いい笑顔と
勢いに押されて
思わず頷くと、
勇治は満足そうに
他のグループに絡みに行ってしまった。
「おぅ」
朝イチからご機嫌の勇治に挨拶を返すと、
勇治がいそいそと近寄ってきた。
「何か最近お前ら仲いいなぁ」
郁也は思わず手を止めて固まってしまった。
不自然な事をしたんじゃないかと
手のひらにじんわりと汗が滲み出る。
「この前の飲み会の帰りで意気投合したんたんだよ」
「そっか」
「…おぅ」
雅樹はお馴染みのポーカーフェイスで
サラリと答えると
勇治と郁也から少し離れた場所で
授業の準備を始めた。
雅樹が去った後、
更に近づいてきた勇治が
楽しそうに郁也に耳打ちをしてくる。
「今日水瀬女学院の娘達と合コンなんだけど郁也も来ないか?丁度一人足りないから頼むよッ」
「水瀬って可愛い娘しかいないって有名だよな?どこで知り合ったんだよ?」
「妹に頼み込んだ」
「はぁ?美保ちゃんに?何で?」
「だって可愛い彼女欲しいじゃん!」
「まぁそうだけど…」
いつもなら飛び付く話題なのに
少し迷ってしまう。
斜め後ろをチラリと覗くと
何も知らない雅樹は飛鳥と談話していた。
落ち着かない様子の郁也を
無言で見つめた後に勇治は話を進めてきた。
「おぃ郁也。俺たちのこと水瀬の娘が何て言ってるか知ってるか?」
「さぁ…」
「ホモ大学って言われてるんだぜ!?」
思わずギクリ
となって
背中にひんやりとした嫌なもの
が走った気がして
郁也はぶるりと小さく震えた。
再び出てきた手汗を握りつぶす。
「あり得ないだろーッ!?確かに男は多いけど女子だって少しはいるのにさぁ…だからさ、そんなキモい誤解は解いて女子と戯れようぜッ」
「わ、わかった…」
いい笑顔と
勢いに押されて
思わず頷くと、
勇治は満足そうに
他のグループに絡みに行ってしまった。