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無題

第4章 変化(前編)

それにしても
と郁也は
チラリ
と盛り上がっている箇所を見た。

完全にホストの格好をした
とんでもないイケメンが
場を盛り上げていた。

目立つアッシュの髪を
ワックスと
スプレーで
盛り立てて固めている。

多分ワックスをとると
雅樹よりも髪は長いように見える。

お兄系と
V系を混ぜたような格好が
モデル体型に
嫌味無く
本当によく似合っていた。

正直
顔は傍らの女の子より小さく、
クッキリとした二重に
ブルーのカラコン、
近くて切れ長の眉、
筋の通った高い鼻、
淡い桃色で薄め唇は
異国のハーフか
CGにすら思えた。

イケメン度は
中性的でキレイな
雅樹と
男性的でカッコいい
彼では
路線は違うが
互角くらいだが、
オーラは他を圧倒する雰囲気がある。

ダークさと
ミステリアスを兼ねた
雰囲気は
女の子達を惹き付けるには
充分な威力があるように思う。

フッ
と視線を向けた彼と
郁也は目が合い、
迂闊にも
ドキッ
としてしまい
視線を反らした。

「今日来ないんじゃなかったのか?」

「気が変わった」

「なら早めに連絡入れろよ?俺だって暇じゃ無い」

「あぁ…悪いな」

「貸しだからな」

「…おぅ」

イケメンは
爽やかに笑うと
会話に戻っていった。

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