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無題

第1章 始まり(前編)

思えば
郁也は雅樹の事を
殆ど知らない
事に気づいた。

ただ
仲の良い友人の友人
といった程度の

言ってしまえば
話したことさえ無い
気がする。

グループ内にいる
クールなよくわからない奴
位の解釈で
視界に入ることすら
殆ど無かった。

無表情に
無機質な声で
モデル並みの体格に
ほどよくイケメン
な雅樹と

ガキ丸出しで
頭も弱くて
不細工では無いが
けしてモテるタイプでは無い
地味な郁也
とは全くと言っていいほど
共通点も無く、

常に5人前後で入れ代わる
グループ内では
話す機会が無いのも
うなずけた。

じゃあどうして
タクシーに一緒に乗ったのが
雅樹だったのか
どうしてもわからない。

どう考えても
普段から仲の良い友人が乗るのが
普通だ
と思うのだが。

悪酔いした面倒臭い友人

イケメンだがノリのいまいち
な友人を
まとめと帰して
二次会だった
のかもしれない。

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