記憶のカケラ
第5章 非日常
昼ごろになると雨が降り始める。
俺達は
「亜梨紗の天気予報はよく当たるな。」
なんて言いながら笑った。
葵が
「今日は雨だから2人乗りできないね。バスで一緒に帰れる?」
と聞く。
バスは学校の近くから俺達の家の近くまで通っている。
バス通学の人もいて結構利用されてる。
俺は自転車ないと夕方海行きにくいなぁ。なんて考える。
「亜梨紗、俺の荷物軽くしとくからバスで先帰ってて。俺の荷物と一緒に。」
亜梨紗は慌てる。
「遼は?雨降ってたらあぶないよ!」
「大丈夫、気をつけるからさ。夕方雨止んだら自転車あった方がいいだろ?」
というと亜梨紗は渋々と頷いた。
「ほんとに気をつけてね。」