記憶のカケラ
第5章 非日常
みんなで急いで行動し亜梨紗を布団に寝かせた。
「亜梨紗、大丈夫か?」
そっと亜梨紗に尋ねる。
「大丈夫…。心配かけてごめんね。めったに倒れたりなんかしないんだけどな…。珍しいね。」
俺も亜梨紗も丈夫で倒れることなんてめったにない。
だからこそ余計に心配だった。
母さんが亜梨紗の熱を計る。
「うーん…。雨に濡れたからかしら微熱が出てるわ。なんか気になることでもあった?」
「…今日の空がなんか気持ち悪くて。なんか起こりそうな感じで落ち着かないんです。」
「昔から亜梨紗は空気に敏感だからねぇ。」
母さんがそこまでいうと
トゥルルルル...
と電話がなった。
「ちょっと出てくるわね。」
そういって母さんは部屋を出た。