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声をきかせて…

第4章 帰り道

『ここです。』

そう言うと小野が日菜子のバックを差し出した。

『すみません…
送ってくださった上に荷物までもってもらって…。
わざわざありがとうございました。』

私は頭を深く下げた。

すると私の頭の上に大きな手が触れポンポンとされた。

その手がすごく温かく感じた。

意識してしまったせいか顔をあげられずにいた。

やっとの思いで顔をあげる肩を捕まれマンションの入り口の方へと体を動かされた。

されるがままに私はマンションに入っていくとそれを確認した後に去っていった。

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