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声をきかせて…

第9章 小野と佐々木の過去

隣のブランコに目を配ると小野さんが座っていた。

隣にいた小野さんの姿が嬉しくてつい微笑んでしまった。

『佐々木さん大丈夫でした?』

軽くうなずいてくれた。

『また二人でこんなとこにいるの誰かに見られたら噂たてられますよ。』

そう言いながらブランコを降りた。

『明日から送ってくれなくて大丈夫です。
プロジェクト始まったら遅くなるし…。私、リーダーだし。
それに…噂たてられるし…。』

本当は、一緒に帰りたい。

送るって言って…。
噂なんか気にしないって…。


でも小野さんは話してくれない。

小野さんには迷惑かけたくない…。

『それとも、噂、いっそのこと本当にしちゃいます??』

と、明るめに、ふざけていってるかのように私は言った。

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