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Codaとfine

第1章 夢と奇跡

Codaすなわち結びの意味
Fineすなわち終わりの意味
  
 俺は今夢を見ている。夢にもいろいろな夢がある。一つの記憶から、一つの物語が話の一つとなる。妄想や、想像とは違うものそれが夢だ。
 今見ている夢なんだろう。見える?うん見えてる。何が見える?一本のブナの木が見える。このブナの木…家のだ。家の裏にある、大きなブナの木だ。
 そのブナの木が光っている。黄色く青白く光っている。何でひからせてるのか。蛍光灯?LED?っていうかなんで光ってるの?
 俺は、ブナの木に近ずこうとした。歩こうとした。でも動かない、足が動かない、足だけじゃない体じたいが動こうとしない。
 なんで動かないんだ?なんで歩けないんだ?わからない、金縛りなのか?
 動かない体は、電信柱のように突っ立ていた。
  夢を見始めてからいくら立つだろう。
 いつの間にか夢の中でも眠っていると、そのブナの木が小さく細い光の線が出ていた。
 それも天に向かって。
 そのあと大きく光りだした。まるで広島の原爆みたいに。
 かすかにしか見えないそれでも声が聞こえる。女の人の声?なんて言ってるの?俺は耳を立ててみた。
 「……セッキンチュウ…」え?よく聞こえない…。
 「ラッカチュウ…タスケテ…」え?なんだこれ・・・だれかのいたずらか?それになんだよタスケテって・・・それは俺に言ってるのか?    わからない。
    そこで夢が終わった。 
    
 
 
 

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