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スマイル ~*届3続編。気象・N*~

第11章 episode10~*戻ってきたはずの日常*~


職員室の前で立ち止まる






中では教師たちが、何かの話で盛り上がっている









唯「ふぅっ……」









一息ついてドアを開け





唯「おはようございます……」









空気が凍りついたような静けさが広がる






周りの視線が針のように突き刺さる








こんなの、日常茶飯事だ




こんなの……慣れてるよ。










私が気配を消して席につくと、どっと会話が始まり、騒がしくなる







大丈夫、誰から嫌われたって、私には和くんがいるから………

















こうやって、自分に言い訳をしてきたのは何回目だろう………。















「唯せんせぇ?」









唯「……なんですか。」






突然話しかけてきた教師は、いつもあの軍団の中にいて、








今も私を見下しながら、ニヤニヤと笑っていた










「これ、今日中にお願いしますね?」




唯「えっ、、」









渡されたのは全校生徒、約1500人分のアンケート用紙で、






これに1つ1つ、コメントを考えて書かなければいけないのだが……








今日中に1人でなんて、超人じゃない限り、無理なはずだ


















唯「これ、去年は担任がやりませんでした?」








「校長に言われたんだけど。逆らうの??」









……そうだ、私が好きだった校長先生は、定年でいなくなってたや……。














唯「……失礼しました。」









さすがに紙も、1500枚も積み重なれば重い






その紙束を持って、私は職員室を後にした











途中、未歩からメールが来て、





なんにも役に立てなくてごめんね……







という内容に、無性にイラついたのは人間として間違いなのか……。

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