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エロマッサージ

第4章 第四章




***



「…あー……疲れた」


調子に乗って履いた高めのヒールが恨めしくなる。
普段こんなに高いの履かないんだもん。
ああ…もう。



ショッピングモールの壁に寄り掛かり、少しだけ休む。すると視界にあり得ない人影。


「……っあ」


(…………高坂さん、だ)




人混みを避けてみる顔から肩にかけて、間違いなく高坂さんだ。

声をかけようか。私なんかに声をかけられたって、嬉しくはないだろうに。
淡い期待を胸に、寄り掛かっていた壁に手をついて歩き出そうとすると、





「…………こーさかくんっ」





すっと横から抜けて出てきた女の人。

ふんわりとした髪、缶を潰したようなくびれ。
胸は大きく、横からみる唇は色っぽい。


どき、として、血が引く。
高坂さんの腕に絡みついたその女の人を引き離すことなく、二人は人混みの中に消えて行った。




「…………っ、か、…」


(……帰ろう)






私は何を思ったのか、その場から逃げるように…
いや、逃げ出したのだ。




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