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redcross

第13章 宣戦布告

その日の夜、俺は何食わぬ顔でファミレスに向かっていた。

梨華を送る為に…。

ファミレスの近くに車を止め、

『待ってるから…』

とメールを送った。

数分後、梨華が車に乗り込んできた。

『海斗。お疲れ様』

『お疲れ様。今日は疲れてるね。大丈夫?』

俺はそういって、梨華の頭を撫でた。

『だいじょう…ぶ』

俺が頭を撫でると照れたのか下を向いていた。

『クスッ。
梨華は本当に照れ屋さんだね。
こうしたらもっと照れる?』

俺は梨華のアゴに手を置き、上に向かせるとキスをした。

梨華が目を閉じたのを合図に俺は舌を入れた。

梨華も舌を動かし、二人の舌がネチョネョと音を立てながら絡み合っていた。


俺が唇を離すと目がもっとして。と訴えていたが俺は無視した。

『梨華、大胆だね。
そうゆう梨華好きだよ。』

耳元で囁くと梨華は真っ赤な顔をしてまた下を向いた。

俺は車を走り出した。

車をラブホテルが立ち並ぶ通りに向かい、複数のラブホテルが見える場所に車を止め、

『梨華…いいよね?』

と梨華に答えを求めた。

恥ずかしさからか梨華は何も言わない。

『さっき、言ったよね?


大胆な梨華が好きだって。』

俺はまた梨華に囁いた。

すると小さな声で

『行っても…いいよ。』

その声を聞き、俺はラブホに向かった。

そのラブホは、梓がリカとして行った事があると話していたラブホだった。

梓が一番の思い出があるホテルだと言っていたし、部屋の印象も聞いていた。

俺は梨華に何も言わずに、その部屋を押した。

他の部屋よりも高かったが、先行投資と思えば、良かった。

この梨華にかけるお金は、梓の精神を頂くのに必要だから。

それに、梨華には悪いけど、梨華からは金を搾り取る予定だから。


梨華が苦しめば、梓が苦しむから。

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