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第6章 響と海斗

それからちょっとして、バイト先のカフェで働いているとき、あまりに暇でカフェに置いてある雑誌を見ていた。

いつもは絶対に見ようとも思わないし。

日頃なら眼中にも入らない、オーナーの愛読書の[飲食店の経営力]という、本を開いた。


ただなんとなく、開いた。

経営に興味もないし。

このバイトもオーナーと仲がいいから雇ってもらって、ただバイトしているだけだった。

ただ目の前にあったから…。

開くと大手飲食店オーナーに聞く!というページがあった。

そこにあいつの顔があった。

名前を見ると栗田 響と書いてあった。

そして大手飲食店の代表取締役というのも。

俺はその記事を一字一句読みこぼしがないように見ていた。

(大手の代表取締役なら梓も手放さないわけか。)

と納得した。


納得したのとは裏腹で、援交オヤジだはないって言っていたのも気になった。

気になると居ても居られずに本社に行き本社の前のオブジェが置いてある所で響が来るのを待っていた。

響がいたが数人のスーツの男に囲まれていてさすがは、社長!と言ったかんじだった。

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