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わすれない

第2章 それぞれの傷

「おはよーございます!今日はようやく会いにきたんですか?」


仕事の目処がたった俺はやっと美咲のところへ来れた。病室に向かう廊下をあるいていると、看護師さんに声をかけられた。




「おはようございます。美咲は元気ですか?」


俺はあいさつをしながらなにげに聞いてみた。すると、看護師さんはえっ?っとした顔をした。



「あ、あの……何かありましたか?」



俺が来ない間にまたあいつが来たのか……!不安が広がる。

「いえ───」


「なんですか!!!」



看護師さんが言う前にすごい勢いで聞いてしまった。

「お、落ち着いてください。楓さんはいま、検査にいってますよ。」



──検査……?


看護師さんからきいたのは、外出届けを出されたので検査結果がよければできると、検査にいっていて病室にいないらしい。


「外出って、あいつどこへ行く気なんですか?」

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