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三日月の夜に

第7章 新しい関係

門のそばに、猫がいた。


不思議に見覚えのある白い猫と、知らない黒猫だった。


「あれっ………ルナちゃん?」

白い猫は、ルナだった。

ルナは、ニャァと鳴いて、何かを訴えるように花織の足にすりよった。


花織は、なぜか涙をとめられなかった。


星夜がひろってきて、大切にしていた猫………星夜はいなくなってしまったが、猫はこの家に戻ってきた。


気付くと、黒猫も喉をならして近くにきていた。

「あら……ルナちゃんのボーイフレンド?いいわね。じゃあ、二人とも、うちの子になる?」


花織は猫をうちの中にいれ、水を与えた。

「ご飯は今買ってくるからね。そうだわ、あなたの名前もつけなくちゃね。そうねぇ…………セイヤってつけても、いいかな……」

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