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三日月の夜に

第7章 新しい関係

新しい夫は、真剣にに星夜のことを心配し、失踪届を出すことを提案した。


警察が調べたが、公園に洋服が脱ぎすてられているだけで、他に何の手がかりも見つけられなかった。


まだ捜索は続いていたが、星夜が生きている証拠も、死んでしまった証拠も、何も出てこなかった。


こんな時に再婚などするべきではないと、花織は思った。


しかし、子供ができたので、そう先伸ばしにはできない。


新しい夫の両親にも話したが、受け入れてくれた。


花織は、新しい夫と愛し合っていたし、星夜さえいなくなっていなければ、こんなに幸せだった時間は今までになかっただろう。

こんなに幸せなのに。

この幸せを本気で願っているのなら、なぜ消えてしまうの?


花織は星夜のことを少し怒りながら、買い物に行こうとうちを出た。

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