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もう1度好きになってもいいですか?

第4章 ふたりの過去

いいから、そう言って、うちのインターホンを押す横顔はやっぱり、ぶっきらぼうで優しかった純に似てた。

「はーい!あれ?杏、どうしたの?」

ドアを開けたお母さんは素っ頓狂な声をあげた。

「こんにちは、山本さんと同じクラスの河南っていいます。山本さんの体調が良くなかったので、お宅までお送りしました。」

うっわ!駿のやつ、外面だけはいいんだから!

「あらあら、うちの子がお世話になって!ありがとうございます。お茶でも飲んでいってね。」

おじゃましまーすと言って、あたしをおぶったままうちに入る駿。

『もう、降ろしていいから!』

「黙っておぶられとけ!また、倒れられたら、困る。」

そのまま、駿はあたしを部屋のベットに寝かしつけてくれ、そこで、あたしの意識は飛んだ。

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