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いいから早く俺のものになれよ

第2章 お礼

「ほほほ、
 ほんとに
 ごめんなさぁぁぁい!」

まだフラフラしながら
ペコペコあやまってくる。

不思議な女だ。

「大丈夫か?」

俺は冷たいお茶を買って
打ったところを冷やしてやる。

「マジですまんかった。
 考え事してて・・・。
 これ、お茶。」

「大丈夫です!
 お茶ありがとうございます。
 じゃ、あたし
 帰らなきゃですので!」

フラフラしながら
歩き出そうとする。

あっぶねぇなぁ。

「もし嫌じゃなければ・・・。
 家まで送らせてください。」

マジで申し訳なかったからなぁ。

「え?
 そんな・・・。
 うっ・・・と。」

ふらついて
また座り込んでしまう。

「いやいや、
 あぶねぇから。
 おくらせて?
 それとも彼氏いるのか?」

「か、彼氏!?」

顔を真っ赤にする。

「いいいいいましぇん!」

声がひっくり返ってる。

ウケる。

「じゃ、おくらせて?
 な?」

自分の荷物と一緒に
女の荷物も一緒に持ち上げる。

「名前は?」

「あ、あたしですか?
 野崎梢(こずえ)です。」

「同じ年なんだから
 敬語やめようぜ!」

そう言って
野崎に手を差し伸べる。

「ほら立て。
 ちなみに俺は
 高橋淳也だ。」

野崎は少し戸惑いながら
俺の手を取る。

そして帰ろうとする。

え?

図書室には
誰一人いなかったはずなのに
奥から女がひとり出てきた。

こわいな。

いつの間に入ってきたんだろう。

そう思いながら
野崎を連れて帰った。

「ありがとう。
 淳也君!」

そう言って
玄関から見送ってくれた。

結構可愛い。

タイプかもしれねぇ。

帰ってると、
メールが入る。

”送ってくれてありがとう。
 本当に助かりました。”

どんだけマメなんだ。

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