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今日も昨日と同じ景色だ…
色褪せている…

公園のベンチに座り1時間ほど経った時…
隣りに1人の老人が座った…

「どうした？」

ん？

「どうした？元気がないな？」

ん？俺に話し掛けているのか？

「悩みでもあるのか？」

「ん？…俺か？」

「そうだよ！悩みでもあるのか？」

「いや…別に…」

「なら…何故そんな顔をしておる？」

「ほっといてくれ！…」

「随分の言い様だな！」

「爺さんと、話す気分じゃないんだ！」

「どっか行ってくれないか？」

「ハハ…無愛想だな！」

「とにかく！俺に話し掛けないでくれ！」

そう言うと、爺さんは話さなくなった…
そのまま30分ほどの時間が経った…

俺が立ち上がり、その場を去ろうとすると…

「会いたいのか？」

ん！！

「今なんて…」

「会いたいのか？と言ったんだ！」

「会いたい？誰に？」

「彼女……にだよ！」

ん！！！

「な！何言ってるんだ！爺さん！」

「何とは？」

「だから！…なんの話しをしてるんだ！」

「なんの話し？それは…お前が1番良くわかっている事ではないのか？」

「俺が、わかっている？」

「そうだ…彼女に会いたいのだろ？」

「どうして…それを？」

「この世界の人間は、ワシの事を奇跡と呼ぶ…」

「は？…奇跡？…なにを言って…」

「大体！奇跡なんて、目に見える物じゃない…」

「まさか…神様とか言うつもりか？」

「神様…か？…まぁなんでもいい…」

「それよりも質問に答えろ！」

「会いたいのか？どうなんだ？」

何が何だか…頭が混乱していた…
これは夢なのか？
それとも現実なのか？

現実なら…何故爺さんが…彼女の事を…
悪い夢でも見てるのだろうか…

この爺さんは何者なんだ…
何故彼女の事を知っているんだ…

俺は完全に頭が混乱していた…

「会いたいのか？彼女に…？」

爺さんの声が聞こえて来た…
頭の中の整理が出来ないまま答えた…

「逢いたい…」と…