幼いえっち
第32章 ナギの好きなヒト
視線の先ではカイくん、
一年生達がドリブルパスの練習をしている。
夏休みがあけて
やっとボールを
触らせてもらえるようになったらしい。
「カイくん、頑張ってるねー」
ナギが頬杖をつきながら言う。
「ね。
夢中になれるものがあっていいな」
あたしがカイくんを眺める様子を見ていたナギはため息をつく。
「はーあっ、
いいなぁチカは。
彼氏がいてー。」
「ええっ。。?」
たまに同級生の子に言われるけど
ナギにいわれるのは初めてだ。
「どうしたの?急に。
ナギらしくもない。」
「うーぅん。
別にぃっ・・・」
ナギはサッカー部の練習を見つめながら
力なく言った。