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S王子とやんちゃな子猫

第1章 我慢だ!姫奈

退屈な授業が終わり、姫奈は背伸び

した。

すると男2人が姫奈のそばにやってきた


「新井姫奈だな?」


「え?何?」


「ちょっと来てもらうか。」


「はぁ?ちょっと待って。」


男たちは無言で姫奈を引っ張っていく。


「どこにつれていくんよ?なあ?」


何なん。こいつら。


姫奈は騒ぎをおこしたくなかったので

渋々ついて行く事にした。


すると、なぜか4階の奥のそのまた
奥に、ご立派な大理石のような表札に
竹宮室と書かれた、部屋があった。


「…も、もしかして…」


「コウ様!連れてきました。」




「入れ。」


ガラガラッ


「げっ。」


でた~。クソ王子。



ドサッ


「もうっ。押すなや!」


「お前名前何て言うんだ?」


「…新井…です。」


「俺様の事知ってるか?」


「いいえ、全くちっとも知りません」


姫奈は心の中でクスッと笑った。


反対に康太郎はムスッとした。


「俺様を知らないなんて、いい度胸だな。」


ちょっとやばいと思った姫奈。

「王子と呼ばれる人がいることは噂でしってました。」



「王子?俺様のことを王子だと?」


激しく怒ってる康太郎。


「そうじゃ…ないんですか?」


戸惑う姫奈。


「俺様は王子なんかじゃない。

………王様だ。覚えとけ。クソ女」




ん、了解です。
姫奈はあきれた。


「わかりました。」



「ふん。やっぱりお前も俺様の言いなりになるんだな。よし、今からお前は俺様のペットな。」


「はぁ??言ってる意味がわかりません。」


「だから、俺様のペット。わかったら
二ャンと言え。」


クスクスと微笑む康太郎。



懸命に自制心を保つ姫奈。


「無理です。帰ります。」



姫奈がドアの方に向かおうとしたとき、


「テメェーに拒否権ねぇーんだよ。」


そう言いながら、康太郎は写真を

ドサッと机に投げた。


「それ、見てみろよ。」


姫奈は少し焦りながら、写真見た。


「…なんで…こんなのが。」


そこには、人を殴りつける姫奈。

シンナーを吸う姫奈。

暴走してる姫奈。


一番知られたくない過去の姫奈が
たくさん写っていた。

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