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運命に導かれて

第2章 結婚相手を探して

男は、一変して優しい微笑みでディアナに手を差し出した。


「大丈夫ですか?お怪我は……あ、血が出ていますね」

男はひざまずくと、ふわりとディアナの口元に触れて血をぬぐった。


ディアナはとっさに、はだけた胸を隠した。

こんな姿を見られて恥ずかしい……

でも、彼から目が離せなかった。


男も、ディアナを見つめた。


その時間が、永遠のように感じられた。


「立てますか?」

やがて、男が言った。


「え……ええ……」

男は優しく、そしてしっかりとディアナを抱えるようにして、ディアナの家に入った。

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