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運命に導かれて

第2章 結婚相手を探して

男は、ディアナが身仕度を終えると外に出て、馬車を調達してきた。

それにディアナの母親をのせて、国の中央にある一番大きな病院に運んだ。


この国は、住む場所で身分がはっきりとわかる仕組みになっている。


城のある中央が最も身分が高く、外へ向かうごとにだんだん低くなっていき、国境が一番低い身分となるのだ。

市場に並ぶ品物の質や金額も、場所によって違うし、設備のある病院はやはり中央にある。


ディアナたちの住まいは、最も身分の低い土地だったため、国の中央になど仕事以外では滅多に行くことはない。

仕事といっても、普通は身分にあった所でしか働かないが、ディアナのような娼婦は、上の身分の土地の繁華街で働くことになるのだ。低い土地には繁華街がないのだ。

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