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運命に導かれて

第2章 結婚相手を探して

「あの……かかりつけのお医者様は、“外側”にございます…わたしたちには、そこが……つまり…身分につりあわない所へお連れいただいても、治療代を支払えません……」

ディアナは、恥をしのんで事実を告白した。

この男は、身分の高い人物なのだろうとディアナにはわかった。
なぜそんな人物が、“外側”にいたのだろう。

男は優しくほほえんだ。


「安心して下さい。わたしがなんとかしますから。わたしは………手続きだけすませたら行かなければなりません。
あなたのお名前をまだうかがっていませんでしたね?」

「えっ…あの、わたしはディアナと申します。でも……そこまでお世話になるわけには………」


「気になさらないで下さい。わたしの気がすみませんから。」

「あ、あなたは……」

「わたしは、オルフェウスと呼ばれています。」


オルフェウスは、手際よく手続きを済ませると、溶けるように姿を消した。

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