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オルフェウスとディアナは、誰にも秘密で交際を続けた。


噂がたたないよう、人目を盗んでは、オルフェウスがディアナの家にやってきた。


ディアナはまだ、オルフェウスの正体を知らなかった。


お城では、オルフェウスが時々どこかへ出掛けて行くことが問題視されていた。


王も王妃も、気にはしていなかった。

王子はついに妻として迎えたい相手を見つけたに違いないと思っていたし、それが多少身分が違っていてもいいと思っていた。


しかし、王に一番信頼されていた執事長だけはこのことをよく思っていなかった。

執事長は、ちょうどオルフェウス王子が産まれた頃にこの城にやってきて、あっという間に出世した。
彼の家柄については、誰も知らなかったが、その仕事ぶりのため、気にする者もいなかった。


執事長は、探偵を雇い、王子の密会相手が誰なのか調査していた。