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運命に導かれて

第4章 秘密の恋

「だって、世界はこんなにも煌めいているのよ。幸せでないはずがないわ」


鈴を転がすようにディアナが答えた。


ミアキスは気に入らなかった。

彼女のことは何でも知っていた。

しかし、こんなに幸せそうなディアナは知らない。

誰かのために綺麗になるディアナは、知らない。


「男ができたのか?」

「え?…あら。うふふ、変なこと言うのね」


無邪気に返事をするディアナ。


「それじゃあミアキス、お花をどうもありがとう。母も喜ぶわ」


追い返そうとしている。

ミアキスはそう思った。

「どこのどいつなんだ?まさか、助けてくれたとかいう身分のお高いやつじゃないだろうな!そんなやつに本気で相手にされるわけない!今のうちにやめた方がいい」


ディアナの表情がかたまった。

悲しそうな、ショックをうけたような目で、ミアキスを見つめた。

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