いろんな…H
第6章 幼なじみ
「颯ちゃん遊ぼ~颯ちゃん!」
「うるせぇ…」
颯ちゃんが読んでいた本から目線を移して
私の顔に手を伸ばし
指先を弾いてパンとデコピンをする
「きゃっ…!」
痛かったけど
颯ちゃんがこっちを向いてくれたことが嬉しくて
「遊ぼ~」
それでもまとわりつくように背中から抱きついた
「止めろ…!」
パンと手を弾かれ身体を離される
¨ズキ¨心の奥に痛みが走ったが
それを無かった事にしたくて
「もう…冷たいなぁ」
一生懸命笑顔を作る
「美羽は颯ちゃんのこと…こんなに大好きなのに~」
そんな私の様子を見ながら颯ちゃんは
「はぁ…ばぁか」
ため息をつきながらまた本に目線を落としてしまった