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翌日、学校に来た灰音を見て僕はびっくりした。灰音は髪型を変えてきたのだ。長くて黒い髪を2つくくりにして、前髪をパッツンにしていた。

「かっ、かわいい…。」

今まで灰音をバカにしていた男子たちもその変わりように驚いていた。
それからというもの灰音は少しずつクラスの人気者となっていった。僕はやっと灰音がいじめられていた訳が何となく理解できた。
暗い性格と暗そうな外見。きっとそうだろう。しかしどうしてこうもいきなり変わったのだろう。僕は不思議に思った。
数日後、僕は灰音と喫茶店に行くことにした。喫茶店で僕はアイスコーヒー、灰音はミルクティーを注文した。

「で、なあに話って。」

「いや。いきなり髪型変えたからどうしたのかなって。」

すると灰音はにっこりと肩を揺らして笑った。その姿が一瞬、10年前の幼い灰音の姿と重なった。