無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

すると、道路側から僕らの高校の制服を着たお嬢様風の女の子が駆けてきた。

「すみれ、丁度よかった。灰音、連れて帰ってよ。」　　　　

しかし、すみれは思いがけないことを口にした。

「そうはいかないのよね。」

「は？」

「私も行くの！」

「えええー！」

僕は大声を上げた。
その時、　

「誰だ！」

男の声がした。　

「やばっ」

僕は咄嗟に灰音とすみれの腕をつかみ、他の倉庫の陰に隠れた。

「柊一…」

「シッ！」

声をかけたすみれを黙らせ、僕は倉庫の陰から首だけを覗かせた。
僕は長髪の男が倉庫の周りをうろついてるのを見た。

「クソッ、アイツがうろついてると倉庫に近づくことも出来ない。」