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暗い少女は明るい少女?

第18章 修学旅行記4

僕は咄嗟にしゃがんでよけた。
目がうつろだ。 

「ねえ、どうなってるの!」 

灰音が怒鳴る。   

「ンなこと、僕にも分からないよ!」 

僕も怒鳴り返す。 

「目がうつろだよ!何かされたのよ!」 

すみれが言う。
1回、2人から距離を取った。
2人も自然体になった。

「どうする?」     

灰音が聞く。 

「漫画で読んだことがあるんだ。人の不安を煽って洗脳するっていう話。」   

僕が言う。  

「まさか!」  

灰音が言う。

「いいえ。柊一が言ってることは本当みたいよ。『事実は小説より奇なり。』っていうし、2人の目を見たらわかるよね。」

すみれが冷静に言う。
僕は黙って純に近づくと純が構えるより早く、頬を平手で打った。

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