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暗い少女は明るい少女?

第21章 3学期

「寒いっ!」

僕は外に出た途端、マフラーに顎をうずめた。
それもその筈、真冬なのだから。僕らが住んでいる県は雪はほとんど降らず、スキー場なんかは人工雪を降らすぐらいである。
しかし、寒いのは雪が降ろうが降らまいが変わらない。

「うわっ!」

僕はスタスタ歩いて学校に向かっていたのだが近くの日陰になっている道に差し掛かった途端、足が滑って見事にひっくりかえったのだ。

「痛っつ~」

僕はしたたかお尻を打ち付け、フラフラと立ち上がり足元に目を走らせた。
地面は光が反射しキラキラと輝いている。
僕は気づいた。

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