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暗い少女は明るい少女?

第25章 しまなみ海道へ

「お姉さんはこのお兄さんとずっと一緒におられたんですか?」

「…ほとんどは。一回だけ彼はトイレに立ったわ。今、さっき。」

「…、だから?」

女性の言葉に男性は笑った。

「証拠にはならないよ、こんなんじゃ。」

美奈がキツイ口調で言った。

「じゃあ、その毛は一体なんて説明するんです?」

男性がそっぽを向いてるとき、純はそっと服に付いてる毛を取った。
純は僕に毛を渡す。
そして僕にウィンクをした。
幸い純は怪我した腕の上から上着を着ている。
そういうことか!
僕は毛を自分の服の見えるところに付け、男性に話しかけた。

「だって僕が抱いたウサギと同じ色の毛ですよ?」

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