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暗い少女は明るい少女?

第6章 柊一の災難

その時…

「やめなさい。純。」

女の子があらわれた。セミロングの茶色い髪をした女の子。目と整った顔立ちがよく純に似ている。 

「美奈!」   

菊川美奈(きくがわみな)。純の双子の妹である。
美奈は落ち着いた口調で言った。

「柊一が付き合い悪かったのは灰音の変わりようでしょ。あのこと考えていてカラオケどころじゃ無かったとか。」 

やはり美奈は鋭い。大当たりだ。

「美奈はごまかせねえか。」

「当たり前でしょ。私を誰だと思ってるの?菊川美奈よ。」

「言わなくても分かってるよ。」

僕はそういってズボンの裾のほこりを払った。
立ち去ろうとした時だった。

「柊一っ!」

「なんだよ。」

「ごめんな。誤解したの。今度よかったら、また一緒にカラオケいこうぜ!」 

「ああ。もちろんだ!」

僕は満面の笑みで答えた。

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