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暗い少女は明るい少女?

第27章 僕の話

如月が頷いた。

「純が心配することもないと思うよ。灰音だって付き合うべき人ぐらい分別がつく。」

僕はそう言って話を打ち切ることにした。


それから数日後の朝のことだった。
僕はその日は午前中だけの授業だった。
1限に合わせて学校に行ったのだが騒がしい。
朝早いのに珍しいな。
僕はそう思いながら歩いて8号館の下まで来た時、息を飲んだ。
灰音が3階の手すりから身を乗り出して飛び降りようとしているのだ。
僕はリュックを放り出し、階段を駆け上がった。
エレベーターなんて待ってられない。

「灰音っ!」

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