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暗い少女は明るい少女?

第7章 灰音の災難

「?」

雪さんはキョトンとした。あっ、しまった。

「えーっと、どこから話せばいいかな?」 

「つまり急に人気者になった灰音を妬む嫉妬深いアホオンナがいるから気をつけろということを灰音に言ってということかな?」

「そ、そうです!」

さすが雪さんだ。あっさり分かってくれた。

「分かったわ。上手に灰音に言っておくから。」

雪さんにお礼を言って僕は店を出た。少し進むと小声が聞こえてきた。小声だが耳がいい僕には何を言っているのか聞き取れた。

「水沢さんにちょっとばかり教えてやろうか?いい気になると痛い目みるって。」

僕はハッとした。こいつら、ここで灰音を待ち伏せする気だ。どうする?灰音に連絡するか。しかし灰音はケータイを持っていない。こいつらを尾行するか。でも気づかれたらマズイことになる。どうする?

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