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暗い少女は明るい少女?

第34章 法学部の学生たち

「相沢さんにとっては憂鬱?それって僕にとっては…」

「楽しみかもしれない…」

「え…?」

僕は言葉が出なかった。
相沢さんが何のことを言っているか分からなかったが人が憂鬱に思っていることに対して自分が楽しみにしていることに少しショックだった。

「…遠足。」

相沢さんが呟くように言った。
僕はハッとした。
そうだった、ゼミで岡山に日帰り遠足に行くんだった。
行先では自由行動だ。
ここまで言ったら結末は見えてくる。
きっと相沢さんは一人になってしまう。
僕は考えた末、言った。

「ねえ、僕と一緒に回る?」

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