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暗い少女は明るい少女?

第35章 倉敷へ

数十分後

「いた?」

「…いや。」

紅の問いに僕は首を振った。
もしかしたら入れ違いになるかもと言って桐原を残してきたのだがやはり来ないそうである。
僕たちは待ち合わせ場所で途方に暮れていた。

「あの、すみません!」

いきなり声を掛けられて僕たちは一斉に振り返った。
僕たちより少し年下、高校の制服を着た男の子が立っていた。
地味だけど真面目そうな子だった。

「もしかして女の子探してたりする?」

「え、そうだけど。知ってるの?」

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