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暗い少女は明るい少女?

第11章 文化祭 模擬店編

「灰音?」

「何よ。かわいいって言われて嬉しそうにしてたじゃない!」と理美が噛みつく。

「そうよ。」と夏月が同意。

僕は相当呆れた。

「バカじゃねえの?誰だってそう言われたら嬉しいに決まっているだろう?」

「そうかしら?髪型いきなり変えたりしてさ。」

「私が変えたかったんじゃないの。」

「えっ?」と僕、理美、夏月。

「私が変えてって言ったのよ」

「すみれさんが?」

「ええ。私がお嬢なのは知ってるでしょう。お嬢ってプライドが高いのよ。だから、家庭教師がいじめられっ子なんて許せなかった。ただそれだけ。」

「それが、真実ってことか。」

僕はつぶやいた。

「これで解決ね。」 

綺麗な落ち着いた声が聞こえた。
振り向くと雪さんがいた。 

「姉さん!」

灰音は少し驚いたようだった。

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