テキストサイズ

暗い少女は明るい少女?

第2章 灰音という少女

「私と仲良くしてるのを他の男子に見られたらアンタまでからかわれるよ。」

「そんなこと…。」

「じゃあ、なんでさっき私がからかわれた時止めてくれなかったの?」

「そ、それは…」

図星だった。僕は、自分の情けなさと卑怯さにいらだった。
灰音はそのまま何も言わず行ってしまった。

「クソッ」

僕は悔しくて壁に拳を打ち付けたのだった。
どうして灰音みたいな優しい女の子がいじめられるのかな?考えながら校門を出た時だった。
校門の前に高級車が停まった。中からスラッとした綺麗な僕と同じくらいの年頃の女の子が降りてきた。
その時だった。
自転車が猛スピードでその少女に向かって来たのだ。

「危ない!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ