テキストサイズ

暗い少女は明るい少女?

第50章 紅い竜と蒼い光

翌日はゼミだった。
学年が上がったためゼミのメンバーが変わり、うるさい女子とおさらば出来たのは良かったが、僕は憂鬱だった。
僕は紅と桐原と同じゼミだった。
男子組に関してはメンバーが変わらなかったのだ。
昨日、あんなことがあったのだ。
出来れば今は紅と顔を会わせたくなかった。

「はぁ…」

僕はいつもなら教室で取る昼食も談話室で取ることにした。

「元気ないね。柊一。」

優しげな若い男性の声が聞こえた。
驚いて顔を上げた。
純が心配そうに僕の顔を覗き込んでいた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ