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暗い少女は明るい少女?

第54章 ティリンスの答え

僕は週末、希一を連れて博物館に行った。
なぜ博物館にしたかと言うと単純に僕の趣味だ。
希一は僕ほど博物館が好きというわけではないが決して嫌いではないし、家にずっと居ても気が滅入るらしく出掛けることに抵抗はしなかった。

「今さ、特別展してるんだって。常設展を先に見る?それとも特別展?」

希一はエスカレーターを指差すことで自分の意思を示した。
上に行けば常設展がある。

「常設展が先?」

僕が聞くとコクンと頷く。
希一の声が出なくてもなんとなく会話が出来るようになってきた。

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